補助金・助成金 用語集
補助金・助成金の申請で頻出する用語を、個人事業主・副業事業者の目線でわかりやすくまとめました。カテゴリ別に計 33 用語を掲載しています。
制度の種類
補助金・助成金・支援金・給付金の違い
- 補助金ほじょきん
- 国や地方自治体が政策目的の達成(産業振興・雇用創出・環境対策など)のために、事業者や個人の経費の一部を補助する返済不要の公的資金。採択審査があり、公募期間内に事業計画書とともに申請する必要がある。対象経費の一部(通常1/2〜2/3)が補助され、事業完了後に精算払いで交付されるのが一般的。
- 助成金じょせいきん
- 主に厚生労働省系の雇用・労働関連で支給される公的資金。補助金と違い採択審査がなく、要件を満たせば原則受給できる。両立支援等助成金、キャリアアップ助成金、人材開発支援助成金などがある。
- 支援金しえんきん
- 事業支援・個人支援を目的として国や自治体が給付する金銭。用途や給付条件は制度により様々で、小規模事業者経営改善資金(マル経融資)のような融資型と、月次支援金のような給付型がある。
- 給付金きゅうふきん
- コロナ禍の持続化給付金、事業復活支援金のように、特定条件を満たす事業者・個人に一定額を給付する制度。補助金よりも審査がシンプルで、要件を満たせば比較的早く受給できる。
申請基盤・公的データ
補助金申請や情報収集に使う電子基盤・ポータル
- gBizIDプライムジー・ビズ・アイディー プライム
- 国・自治体の行政手続き電子申請で使われる認証ID。法人・個人事業主ともに無料で発行可能で、ほぼすべての補助金電子申請で必須。申請方法は主に 2 種類あり、マイナンバーカード+スマートフォン/IC カードリーダーで本人確認を行うオンライン方式は最短で即日〜数日で発行され、印鑑証明書の郵送による書類審査方式では 2〜4 週間ほどかかる。締切直前に慌てないよう、補助金を検討し始めた時点での早期取得が推奨される。
- jGrants(Jグランツ)ジェイグランツ
- デジタル庁が提供する、国の補助金の検索・電子申請ポータル。gBizIDプライムでログインし、申請書類のアップロード・進捗確認・交付決定通知の受領を一元的に行える。公開 API(jGrants Web-API)で補助金データを取得可能で、本サイト「補助金アラート」のデータソース。
- 関連語: gBizIDプライム
- ミラサポplusミラサポプラス
- 経済産業省 中小企業庁が運営する中小企業・小規模事業者向けのポータル。補助金・税制・経営支援・電子申請情報を一元提供。ミラサポコネクト(事業者と支援機関のマッチング)や経営診断ツールなど。
- J-Net21ジェイネットニジュウイチ
- 独立行政法人 中小機構が運営する中小企業支援の情報ポータル。全国・都道府県の補助金・助成金・融資・イベント・セミナー情報を横断検索できる。
事業者区分
補助金制度で対象となる事業者の分類
- 個人事業主こじんじぎょうぬし
- 法人化せず個人で事業を営む者。税務署に開業届を提出し、事業所得を確定申告する。フリーランスや副業事業者も開業届があれば個人事業主に含まれる。多くの補助金制度で申請対象になる。
- 関連語: 開業届
- 小規模事業者しょうきぼじぎょうしゃ
- 中小企業基本法の定義で、商業・サービス業(宿泊業・娯楽業を除く)は従業員 5 人以下、宿泊業・娯楽業は 20 人以下、製造業・建設業・運輸業その他は 20 人以下の事業者。小規模事業者持続化補助金の主要対象。
- 中小企業ちゅうしょうきぎょう
- 中小企業基本法で資本金・従業員数によって定義される区分。製造業は資本金 3 億円以下または従業員 300 人以下、卸売業は 1 億円・100 人以下、サービス業は 5,000 万円・100 人以下、小売業は 5,000 万円・50 人以下。ものづくり補助金やデジタル化・AI 導入補助金の主要対象。
- 開業届かいぎょうとどけ
- 個人事業を始めた際に税務署に提出する「個人事業の開業・廃業等届出書」。提出により個人事業主として認識され、青色申告承認申請書と合わせて提出することで青色申告特別控除(最大 65 万円)が受けられる。補助金申請時に事業実態の証明資料として求められる。
申請プロセス・書類
補助金申請で必要な書類と手続き
- 公募要領こうぼようりょう
- 各補助金の公募回ごとに公開される、申請要件・対象経費・補助額・スケジュールを記した公式文書。公募回により内容が変わるため、必ず最新版を確認する。jGrants や各制度公式サイトで PDF 配布される。
- 事業支援計画書(様式4)じぎょうしえんけいかくしょ
- 小規模事業者持続化補助金の申請時に、地域の商工会議所または商工会から発行してもらう書類。経営指導員による事業計画の確認結果を記載する。発行依頼から受領まで 2〜4 週間かかるため、締切から逆算して早めの相談が必要。
- 関連語: 商工会議所
- 経営計画書けいえいけいかくしょ
- 事業者の現状分析・強み・課題・経営方針・目標などを記した文書。補助金申請書類の中核で、採択審査の重点評価対象。自社の顧客ターゲット、市場分析、競合差別化、売上予測を数値で盛り込むことで採択率が向上する。
- 補助事業計画書ほじょじぎょうけいかくしょ
- 補助金で実施する具体的な事業内容・経費項目・期待される効果を記した書類。評価観点は制度ごとに異なり、ものづくり補助金など生産性向上系の補助金では「革新性」「実現可能性」「収益性」「政策的意義」の 4 観点が典型。小規模事業者持続化補助金では「販路開拓の具体性・売上見込み」、デジタル化・AI 導入補助金では「業務課題への適合・KPI での効果測定」が重視されるなど、採択観点は公募要領で必ず確認する。概算経費ではなく、見積書・仕様書に基づく具体的な金額・納期を記載する点は共通。
- 交付申請こうふしんせい
- 採択通知を受けた後に、正式に補助金の交付を受けるため提出する申請。採択時の計画と比較して経費の変更・追加などを含む最終的な予算を確定する。交付決定通知の受領が発注・支払いの前提条件。
- 関連語: 採択 / 交付決定
- 実績報告じっせきほうこく
- 補助事業完了後に提出する報告書。実施内容・成果・経費明細・証憑書類(見積書・発注書・納品書・請求書・領収書)を添付する。この報告が受理されて初めて補助金が精算払いされる。
- 関連語: 証憑
ステータス・結果
補助金申請のプロセスにおける進行状態
- 採択さいたく
- 申請した補助事業計画が審査を通過し、補助金の交付候補となった状態。採択 ≠ 受給ではなく、この後に交付申請 → 交付決定 → 事業実施 → 実績報告というプロセスが続く。
- 交付決定こうふけってい
- 交付申請が承認され、正式に補助金の交付が約束された状態。交付決定通知書が届いてから発注・支払いを開始することが補助対象となる条件。これより前の発注・契約は補助対象外になる。
- 補助事業完了期限ほじょじぎょうかんりょうきげん
- 採択された補助事業を完了(発注・納品・支払い全て)させる必要がある期限。これを過ぎた支払いは補助対象外。jGrants API からも取得可能で、本サイトのデータソースでもある。申請時の想定スケジュールより遅延しそうな場合、計画変更承認申請が必要。
- 精算払いせいさんばらい
- 実績報告を提出して承認された後、実際にかかった対象経費の確定額に対して補助金が支払われる方式。多くの補助金は精算払いのため、事業実施の間は全額を事業者が立て替える必要がある。
支援機関
補助金申請時に連携する支援機関
- 認定経営革新等支援機関にんていけいえいかくしんとうしえんきかん
- 国が認定した中小企業支援のプロフェッショナル機関。税理士・中小企業診断士・地域金融機関・商工会議所・商工会・弁護士などが認定を受けている。ものづくり補助金などでは申請時の事業計画書ブラッシュアップや、申請支援を受けられ、加点要素にもなる。
- 商工会議所しょうこうかいぎしょ
- 主に市部にある中小企業支援機関で、経営指導員が事業者の経営相談・補助金申請支援を無料で行う。小規模事業者持続化補助金の「事業支援計画書(様式4)」の発行主体。
- 商工会しょうこうかい
- 主に町村部にある中小企業支援機関で、役割は商工会議所とほぼ同じ。商工会議所 / 商工会のどちらに相談するかは、事業所所在地(市部 / 町村部)で決まる。
経費・計算
補助金の金額算定に関わる用語
- 補助率ほじょりつ
- 補助対象経費のうち補助金でカバーされる割合。例「補助率 2/3」であれば、対象経費 90 万円のうち 60 万円が補助、残り 30 万円は自己負担。小規模事業者は 2/3、中小企業は 1/2 というように事業者規模で差が設けられることが多い。
- 補助上限額ほじょじょうげんがく
- 1 件の補助事業で受給できる補助金の最大額。補助率を掛けた結果この上限を超える場合でも、受給額は上限までに制限される。例「通常枠 50 万円」なら補助率 2/3 で対象経費が 100 万円でも、補助額は 50 万円止まり。
- 対象経費たいしょうけいひ
- 補助金で補助の対象になる経費の項目。制度により規定され、一般に機械装置費・外注費・広報費・展示会等出展費など。領収書・請求書・契約書などの証憑書類で裏付ける必要がある。
- 対象外経費たいしょうがいけいひ
- 補助金で補助されない経費。汎用性の高い備品(PC 単体・家具)、既存システムの保守費、交付決定前の発注分、内部人件費(補助事業専属担当者を除く)、消費税などが一般的に対象外。公募要領で必ず確認する。
- 証憑しょうひょう
- 取引の事実を証明する書類。見積書・発注書・納品書・請求書・領収書・振込控などが該当。補助金の実績報告時に対象経費の裏付けとして提出必須。原本保存期間は事業完了後 5 年間が一般的。
加点項目・制度認定
申請時に加点されうる事前認定制度
- 経営革新計画けいえいかくしんけいかく
- 中小企業等経営強化法に基づく計画。新事業活動に取り組み、経営の相当程度の向上を図る計画を都道府県に申請し承認を受ける。承認されると補助金の加点や金融支援の優遇が受けられる。
- 事業継続力強化計画じぎょうけいぞくりょくきょうかけいかく
- 自然災害等のリスク対策(BCP)を策定し中小企業庁に認定される計画。認定事業者は補助金審査で加点対象となり、低利融資・税制優遇も受けられる。
- 賃上げ計画ちんあげけいかく
- 従業員の給与支給総額・事業場内最低賃金の引上げ計画。ものづくり補助金等で加点対象。計画達成の実績報告が求められ、未達成の場合は補助金返還を求められる場合がある。
実際の制度の解説記事
用語の意味を押さえたら、2026 年度の主要制度を個人事業主の目線で解説した記事で具体像を掴んでください。