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EC事業者向け補助金 完全ガイド 2026年度|ECサイト構築・物流改善・広告運用・在庫管理で使える 5 制度

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この記事のまとめ

EC事業者の用途別マップ: ECサイトの構築・リニューアルは『持続化 ウェブサイト関連費』(補助金交付申請額の 1/4・最大 50 万円が上限・単独申請不可)または『デジタル化・AI 導入』の登録 IT ツール。物流改善・倉庫の自動化設備は『持続化〈一般型/創業型〉機械装置等費』または『ものづくり 高付加価値化枠 機械装置・システム構築費』。ネット広告・SNS 広告・運用代行費・バナー広告は『持続化 ウェブサイト関連費』、新聞・雑誌・チラシは『持続化 広報費』。在庫管理・受発注 SaaS・EC カート・決済システムは『デジタル化・AI 導入』の登録 IT ツール。東京都内で創業 5 年未満なら『東京都創業助成事業』を併用検討。特定商取引法表示・プライバシーポリシーの整備が前提で、商品仕入れ代金・在庫商品の購入費は持続化系で対象外。

EC事業者(個人事業主・小規模事業者)が活用できる主要 5 制度を、ECサイトの構築・リニューアル/物流改善・倉庫・配送効率化/広告運用・集客強化/在庫管理・受発注デジタル化 の 4 シーン別にマッピングしたガイドです。各制度の細かい要件・対象経費・締切は、 表内のリンク先の個別記事および公式サイトでご確認ください。

EC事業者向け 5 制度の横断比較

数値は本記事公開時点での各制度の最新公募回(持続化〈一般型〉第 19 回 / 持続化〈創業型〉第 3 回 / ものづくり 第 23 次 / デジタル化・AI 導入 2026 年度 / 東京都創業助成 2025 年度)を起点としています。 公募回ごとに改定される可能性があるため、申請前に必ず各個別記事および公式サイトで最新情報をご確認ください。

EC事業者向け 主要 5 制度 比較
制度補助上限額補助率対象備考
持続化〈一般型〉50 万円(特例満額で最大 250 万円)2/3(賃金引上げ特例のうち赤字事業者は 3/4)小規模事業者全般EC サイト新規制作・SNS 広告・チラシなど販路開拓向けの入口
持続化〈創業型〉200 万円(インボイス特例 +50 万 = 最大 250 万円)2/3創業 1 年以内 + 特定創業支援等事業の利用創業初期の EC サイト構築・初期広告にまとまった金額
ものづくり補助金高付加価値化枠 750〜2,500 万円 / グローバル枠 3,000 万円中小 1/2、小規模企業・小規模事業者及び再生事業者 2/3小規模・中小企業(個人事業主含む)革新的な物流自動化・新業態 EC への大型投資向け
デジタル化・AI 導入補助金通常枠 5 万〜450 万円(枠別に変動・複数者連携 3,000 万円)1/2 以内(賃上げ要件達成等で 2/3 以内・インボイス枠は 3/4 以内、インボイス枠の小規模事業者は 4/5 以内)個人事業主・小規模・中小企業EC カート・受発注・在庫管理・決済 SaaS、インボイス枠なら PC・タブレット・レジも対象
東京都創業助成事業400 万円2/3東京都内で創業 5 年未満 + 公社の創業支援事業利用賃借料・広告費・器具備品購入費が対象

シーン別 1: ECサイト構築・リニューアル

自社 EC サイトの新規制作・全面リニューアル・スマートフォン対応・カート機能追加などは、原則として以下の経費区分に振り分けて申請します。

  • 持続化〈一般型/創業型〉のウェブサイト関連費: 販路開拓等を行うためのウェブサイトや EC サイト、システム(オフライン含む)等の開発・構築・更新・改修が対象。 商品販売のためのウェブサイト作成や更新、インターネット広告・バナー広告、SNS 広告・運用代行費、電子パンフレット作成、ホームページ・ランディングページ作成、販路開拓等のための特定業務用ソフトウェア導入が含まれる。 ただしウェブサイト関連費は補助金交付申請額の 1/4(最大 50 万円)が上限で、 ウェブサイト関連費だけでの申請はできない(他の経費区分との併用が必要)。 50 万円(税抜)以上の費用で作成・更新する場合、当該ウェブサイトは「処分制限財産」に該当する。
  • デジタル化・AI 導入補助金の対象 IT ツール: 事務局に事前登録された EC カート・受注管理・販売管理 SaaS が対象。 通常枠は 5 万〜150 万円未満(1 プロセス以上)または 150 万〜450 万円以下(4 プロセス以上)で補助率 1/2 以内(最低賃金近傍の事業者・賃上げ要件達成者は 2/3 以内)。インボイス枠(インボイス対応類型)を使えば PC・タブレット・レジ・券売機等のハードウェアも一部補助対象になり、50 万円部分は補助率 3/4 以内(小規模事業者は 4/5 以内)が適用される。
  • 東京都創業助成事業の広告費・委託費: 都内で創業 5 年未満かつ公社の創業支援事業を利用済みの事業者向け。 事業費区分は「賃借料、広告費、器具備品購入費、産業財産権出願・導入費、専門家指導費」と定義されており、EC サイト構築の外注費は委託費(上限 100 万円)に該当する。

実務面では、新規開業や新業態 EC への参入時には創業型(補助上限 200 万円)を、 革新的な物流自動化や新業態への大型投資ならものづくり補助金を、 既存店の販路開拓に伴う部分的な EC リニューアルは一般型を、という棲み分けが現実的です。

シーン別 2: 物流改善・倉庫・配送効率化

EC事業者の物流改善は、目的が「販路開拓」または「革新的サービス提供」であることが補助対象判定の出発点です。 「単なる既存設備の取替え更新」ではなく、受注処理の自動化・新業態の倉庫構築・配送 SLA の大幅短縮・物流コストの構造改善など、 設備投資後にどのような販路開拓・売上拡大につながるかを事業計画書で具体的に説明する必要があります。

  • 持続化〈一般型/創業型〉の機械装置等費: 補助事業の遂行に必要な機械装置等の購入。ただし「単なる取替え更新」は補助対象外で、新メニュー・新業態への転換・販路拡大などの必然性が必要。 単価 50 万円(税抜)以上は処分制限財産に該当し、補助事業終了後も処分が制限される。 1 件あたり 100 万円(税込)超の機械装置等の購入は、価格妥当性確認のため2 者以上の見積取得が必須。 中古品は購入単価 50 万円(税抜)未満かつ条件を満たす場合のみ対象(修理費用は対象外)。
  • ものづくり補助金〈製品・サービス高付加価値化枠〉の機械装置・システム構築費: 革新的な新製品・新サービス開発を伴う設備投資が対象。 既存業務の単純な省力化や、既存サービスの生産プロセス改善のみでは対象外。 補助上限額は従業員数規模別に 750 万円(1〜5 人)/1,000 万円(6〜20 人)/1,500 万円(21〜50 人)/2,500 万円(51 人以上)の 4 段階で、補助下限額は 100 万円。 小規模企業・小規模事業者及び再生事業者は補助率 2/3 が適用される。倉庫の自動仕分け機・自動梱包機・物流ロボットなどが該当する。
  • ものづくり補助金〈グローバル枠〉: 補助上限 3,000 万円。海外への事業展開や海外への販路開拓を目的とする設備投資・新サービス開発に特化した枠で、越境 EC 向けの大型物流投資の選択肢になる。

シーン別 3: 広告運用・集客強化

EC の集客に関する経費は、持続化補助金の広報費ウェブサイト関連費、 あるいはデジタル化・AI 導入補助金の対象 IT ツールに振り分けます。

  • 持続化補助金 ウェブサイト関連費: インターネット広告・バナー広告、SNS 広告・運用代行費、電子パンフレット作成、 ホームページ・ランディングページ作成、販路開拓等のための特定業務用ソフトウェア導入が対象。 リスティング広告(Google 広告・Yahoo!広告)・SNS 広告(Meta 広告・LINE 広告・TikTok 広告)・運用代行費もこの区分に該当する。 ただしウェブサイト関連費は補助金交付申請額の 1/4(最大 50 万円)が上限で、 他の経費区分との併用が必須。
  • 持続化補助金 広報費: チラシ・カタログの外注、新聞・雑誌等への商品・サービスの広告、 街頭ビジョンやデジタルサイネージ広告(屋外広告の掲載料)、販促品(商品・サービスの宣伝広告が掲載されている場合のみ)が対象。 一方で「商品・サービスの宣伝広告を目的としない看板・会社案内パンフレットの作成・求人広告」は対象外、 「補助事業期間外の広告の掲載や配布物の配布」「フランチャイズ本部の作製する広告物の購入」も対象外。 EC 事業者でも実店舗併設の場合や試食会・展示会の集客にはこちらが活用できる。
  • デジタル化・AI 導入補助金: マーケティングオートメーション・MA/CRM/顧客管理 SaaS は対象 IT ツールに登録されているケースがある。 事務局に登録された IT ツール一覧から自社の課題に合うものを選ぶ運用。

シーン別 4: 在庫管理・受発注デジタル化

EC事業者の在庫管理・受発注業務の自動化は、デジタル化・AI 導入補助金が最も親和性の高い制度です。 手作業の在庫管理・受注処理・配送伝票発行を SaaS に置き換えることで、労働生産性の向上が定量的に示せれば採択につながりやすくなります。

  • デジタル化・AI 導入補助金 通常枠: 在庫管理・受発注管理・販売管理・顧客管理・会計・決済などの SaaS が対象。 5 万〜150 万円未満(1 プロセス以上)または 150 万〜450 万円以下(4 プロセス以上)で補助率 1/2 以内。 事務局に事前登録された IT ツールから選ぶ仕組みで、複数プロセスを横断して導入するほど補助上限が引き上げられる。
  • デジタル化・AI 導入補助金 インボイス枠(インボイス対応類型): IT ツール 〜350 万円ほか PC・タブレット・レジ・券売機等のハードウェアにも対応。 50 万円部分は補助率 3/4 以内(小規模事業者は 4/5 以内)、超過部分は 2/3 以内。 ハンディターミナル・バーコードスキャナ・倉庫用タブレットなど、在庫管理に必要なハードウェアの一部補助対象化が魅力。
  • デジタル化・AI 導入補助金 複数者連携デジタル化・AI 導入枠: グループ単位で補助上限額 3,000 万円。 EC モールとの連携・物流倉庫との連携・サプライチェーン全体のデジタル化に向く枠。

EC事業者ならではの注意点

  • 特定商取引法に基づく表示・プライバシーポリシー・利用規約を整備: 通信販売を行う EC 事業者は、特定商取引法に基づき販売事業者名・所在地・連絡先・販売価格・支払方法・引渡時期・返品条件等の表示義務がある。 事業計画書で「販路開拓の準備が整っている」と評価されるためにも、これら法定表示は補助金申請前に整備しておく。 個人情報を取得する EC サイトはプライバシーポリシーも必須で、申請書類で『顧客情報の取扱い体制』を問われる場面がある。
  • 業態別の許認可・許可証を準備: 古物商許可(中古品 EC)、通信販売酒類小売業免許(酒類 EC)、食品衛生法に基づく営業許可証もしくは届出書(受領印押印済み)の写し(食品取扱 EC)、薬機法に基づく許可(化粧品・医薬部外品 EC)など、業態によって法定要件が異なる。 発行・更新は所管官庁への申請が別途必要で時間がかかるため、補助金申請より前に取得・更新しておく。
  • 商品仕入れ代金・在庫商品の購入費は対象外: 持続化補助金では『販売する商品の購入代金・原材料費』は補助対象外。 EC 事業者が誤解しやすい点で、補助金で在庫を仕入れることはできない。 販路開拓のためのサンプル品・試作品開発費は対象になり得るが、判断は公募要領と事務局確認が必要。
  • EC モール出店料・販売手数料は対象外になりやすい: 楽天市場・Amazon・Yahoo!ショッピングなど EC モールの月額出店料・販売手数料は補助対象外として明示されているケースが多い。 自社 EC サイトの新規制作費は対象になり得るので、申請の切り分けが必要。 モール内広告(楽天 RPP 等)も対象外と判定される可能性が高い。
  • 補助対象外の経費でも事業実施は可能だが、自己負担になる: 補助金は「対象経費の合計額に補助率を乗じた金額」が交付されるため、対象外経費を含めて事業計画を組むこと自体は問題ない。 ただし対象外経費は全額自己負担。事業計画書の総額と、補助金が出る対象経費の額を分けて記載することで審査の透明性が増す。

EC事業者の補助金申請フロー

どの制度でも基本の流れは「事前準備 → 申請 → 採択 → 交付申請 → 交付決定 → 事業実施 → 実績報告 → 入金」の 8 段階。採択 = 補助金確定ではなく、交付決定通知を受ける前の発注・契約・支払いは原則として補助対象外になる点だけは全制度共通の最重要ポイントです。

  1. ステップ 1: 目的を 1 文で書く

    「何のために、どんな経費に、いくら投資したいか」を 1 文で言語化。EC サイト構築 / 物流改善 / 広告運用 / IT 導入 のどれが軸かで候補制度が変わる。

  2. ステップ 2: 特商法表示・プライバシーポリシー・利用規約を最新化

    EC 事業の前提条件として、特定商取引法に基づく表示・個人情報保護法に基づくプライバシーポリシー・利用規約を最新化。これらが未整備だと事業計画書で『販路開拓の準備が整っている』と評価されにくく、また事業実態の証拠書類として求められる場合がある。

  3. ステップ 3: 比較表で候補制度を 2 つに絞る

    本記事の比較表で補助上限・補助率・対象経費を確認。自店の事業規模・創業年数・東京都内かどうかで候補が決まる。

  4. ステップ 4: gBizID プライム取得(必要な制度のみ)

    国の補助金(持続化/ものづくり/デジタル化・AI 導入)は jGrants 電子申請のため gBizID プライムが必須。発行に数週間程度かかる場合がある。東京都創業助成事業は公社の独自システムを使うため不要。

  5. ステップ 5: 商工会議所・商工会へ事業支援計画書の発行依頼(持続化系)

    持続化補助金(一般型・創業型)は事業支援計画書(様式 4)が必要書類。発行受付締切は申請受付締切より前に設定されているため、最新の公募回スケジュールを公式サイトで確認し、早期に経営指導員へ相談する。

  6. ステップ 6: 事業計画書を作成・提出

    『販路開拓(持続化)』『革新的サービス開発(ものづくり)』『労働生産性の向上(デジタル化・AI 導入)』のいずれの軸でも、誰に・何を・どう届けるかと、投資 → 売上拡大の数値ストーリーが採否を分ける。ウェブサイト関連費は単独申請不可・補助金交付申請額の 1/4(最大 50 万円)が上限。

  7. ステップ 7: 採択 → 交付申請 → 交付決定後に発注

    採択 = 補助金確定ではない。交付申請 → 交付決定通知を受けてから初めて発注・契約・支払いが補助対象になる。交付決定前の先行手配は補助対象外(最も多い失敗パターン)。

  8. ステップ 8: 事業実施 → 実績報告 → 入金

    補助事業期間内に実施し、領収書・請求書・成果物(EC サイトのスクリーンショット・URL・運用ログ)を整理して実績報告。事務局承認後に精算払いされる。所要期間は制度・公募回ごとに異なるため、各個別記事および公式サイトで最新情報を確認する。

つまずきやすいポイント

  • ウェブサイト関連費は単独申請不可・上限あり: 補助金交付申請額の 1/4(最大 50 万円)が上限で、他の経費区分との併用が必要。 EC サイトリニューアルだけで申請しようとすると要件を満たさない。委託・外注費や機械装置等費との抱き合わせ設計が必須。
  • 商品仕入れ・在庫購入は対象外: 補助金で在庫を仕入れることはできない。EC 事業者が最も誤解しやすいポイント。 事業計画書では「販路開拓のための施策」と「販売する商品の調達」を明確に区別して記述する。
  • EC モール出店料・販売手数料は対象外: 楽天・Amazon 等の月額出店料・販売手数料は補助対象外として明示されているケースが多い。 自社 EC サイトの新規制作費は対象になり得るので切り分けが必要。
  • 特商法表示・プライバシーポリシー未整備での申請は不利: 事業計画書で「販路開拓の準備が整っている」と評価されるためには、EC 事業の前提条件である法定表示の整備が必要。 申請直前の慌てた整備では事業実態の証跡として弱い。
  • 商工会議所・商工会の様式 4 発行に時間がかかる: 持続化補助金(一般型・創業型)の必須書類「事業支援計画書(様式 4)」は経営指導員のヒアリング後に発行されるため、申請受付締切より前に発行依頼の締切が設定されている。 最新の公募回スケジュールを公式サイトで確認し、早期に相談予約を取る。

本サイトからできること

本サイトの無料アプリ(iOS / Android、準備中)では、本記事で扱う 5 制度を含む主要補助金の新規公募開始・締切 3 週間前・1 週間前・前日にスマホへプッシュ通知をお届けする予定です。 業種・地域フィルタで EC事業者に関係する補助金だけを通知に絞ることもできます。

よくある質問

EC事業者が使いやすい補助金はどれですか?

目的別に選ぶのが現実的です。EC サイトの新規制作・リニューアル・SNS 広告などの販路開拓なら『小規模事業者持続化補助金〈一般型〉』が補助上限 50 万円・補助率 2/3 で入口になりやすい制度。創業 1 年以内 + 特定創業支援等事業の利用済みなら『〈創業型〉』が補助上限 200 万円で有利。倉庫の自動化設備や物流の革新的システム導入なら『ものづくり補助金』の高付加価値化枠が 750 〜 2,500 万円。EC カート・決済・在庫管理 SaaS など IT ツール導入なら『デジタル化・AI 導入補助金』、東京都内で創業 5 年未満なら『東京都創業助成事業』が補助上限 400 万円・補助率 2/3 で並走候補です。詳細は本記事の比較表と各個別記事でご確認ください。

EC サイトの構築・リニューアル費用は補助対象になりますか?

持続化補助金の『ウェブサイト関連費』が中心の経費区分です。販路開拓等を行うためのウェブサイトや EC サイト、システム(オフライン含む)等の開発・構築・更新・改修、商品販売のためのウェブサイト作成や更新が対象になります。ただし『ウェブサイト関連費は補助金交付申請額の 1/4(最大 50 万円)が上限』で、ウェブサイト関連費だけでの申請はできません(他の経費区分との併用が必要)。50 万円(税抜)以上の費用で作成・更新する場合、当該ウェブサイトは『処分制限財産』に該当し、補助事業終了後も処分が制限されます。デジタル化・AI 導入補助金では事務局に登録された EC カート・受注管理 SaaS が対象 IT ツールに含まれます。

物流倉庫の機械・自動化設備は?

持続化補助金〈一般型・創業型〉の『機械装置等費』、ものづくり補助金の『機械装置・システム構築費』、東京都創業助成事業の『器具備品購入費』が該当する経費区分です。ただし持続化・ものづくり共通で『単なる取替え更新の機械装置等の購入は補助対象外』とされており、販路開拓・新商品開発・新サービスの提供といった必然性を事業計画書で示す必要があります。また持続化補助金では単価 50 万円(税抜)以上の機械装置等の購入は『処分制限財産』に該当し補助事業終了後も処分が制限されます。1 件あたり 100 万円(税込)超の購入は価格妥当性の確認のため 2 者以上の見積取得が必須です。倉庫の自動仕分け機・パッキングロボット・在庫管理用ハードウェアなど、革新的な物流効率化を伴う設備投資にはものづくり補助金の高付加価値化枠(補助上限 750 〜 2,500 万円)が候補になります。

ネット広告・SNS 広告・リスティング広告は?

持続化補助金の『ウェブサイト関連費』に含まれる経費区分です。具体的にはインターネット広告・バナー広告、SNS 広告・運用代行費、電子パンフレット作成、ホームページ・ランディングページ作成、販路開拓等のための特定業務用ソフトウェア導入が対象になります。一方で新聞・雑誌等への商品・サービスの広告、街頭ビジョンやデジタルサイネージ広告(屋外広告の掲載料)、チラシ・カタログの外注は『広報費』に分類されます。ウェブサイト関連費は補助金交付申請額の 1/4(最大 50 万円)が上限で、他の経費区分との併用が必須なので、広告予算を組む際は広報費(広告掲載料)と組み合わせて申請するのが現実的です。

在庫管理・受発注 SaaS は対象になりますか?

デジタル化・AI 導入補助金の対象 IT ツールとして事務局に登録されたソフトウェア・クラウドサービスが該当します。公募要領では業種横断のプロセスとして在庫管理・受発注管理・販売管理・顧客管理・会計・決済などのカテゴリが定義されており、EC 事業者向けの SaaS が多数登録されています。通常枠は補助率 1/2 以内(最低賃金近傍の事業者・賃上げ要件達成者は 2/3 以内)、補助額 5 〜 150 万円未満(1 プロセス以上)/150 〜 450 万円以下(4 プロセス以上)です。インボイス枠(インボイス対応類型)では PC・タブレット・レジ・券売機等のハードウェアも一部補助対象になり、50 万円部分は補助率 3/4 以内(小規模事業者は 4/5 以内)が適用されます。

越境 EC や多言語化対応の費用は補助対象になりますか?

持続化補助金のウェブサイト関連費・委託・外注費に該当する可能性があります。多言語化対応の翻訳費用・海外向け EC サイト構築・海外向け SNS 広告の運用代行などが販路開拓の目的に沿っていれば対象になり得ます。ものづくり補助金の『グローバル枠』(補助上限 3,000 万円)は海外への事業展開や海外への販路開拓を目的とする設備投資・新サービス開発に特化した枠で、海外市場開拓の事業計画書が必要です。為替・輸出規制・関税・現地表示義務など越境特有のリスクは事業計画書のリスク分析章で具体的に整理しましょう。なお現地法人設立費・現地仕入れ費用・通関費用などは補助対象外になる可能性が高いため、公募要領で対象経費の範囲を必ず確認してください。

EC事業者ならではの必要書類はありますか?

特定商取引法に基づく表示ページ(販売事業者名・所在地・連絡先・販売価格・支払方法・引渡時期・返品条件等)の整備が事業実態の証拠として求められる場合があります。また個人情報保護法に基づくプライバシーポリシー、利用規約、特商法表示も EC 事業の前提条件で、いずれも未整備のままだと事業計画書で『販路開拓の準備が整っている』と評価されにくくなります。古物商許可が必要な業態(中古品販売 EC)では古物商許可証の写し、酒類販売は通信販売酒類小売業免許の写し、食品取扱の EC は食品衛生法に基づく営業許可証もしくは届出書(受領印押印済み)の写しが、対象事業の判定や加点の証拠書類として求められる場合があります。許可・届出の発行・更新には所管官庁への申請が別途必要で時間がかかるため、補助金申請より前に整えておきましょう。

対象外になりやすい EC 関連経費は?

持続化補助金では『販売する商品の購入代金・原材料費』『在庫商品の購入費』は補助対象外です。EC 事業者が誤解しやすい点で、補助金で在庫を仕入れることはできません(販路開拓のためのサンプル品・試作品開発費は対象になり得ますが、判断は公募要領と事務局確認が必要)。また『汎用性が高く目的外使用になり得るもの』として、補助事業の遂行に必要な範囲を超える機材は対象外。EC モール(楽天・Amazon・Yahoo!ショッピング等)の月額出店料・販売手数料は補助対象外として明示されているケースが多いため、自社 EC サイトの新規制作費との切り分けが必要です。アフィリエイト広告の成果報酬・ポイント還元費用も対象外と判定される可能性が高いです。

この補助金の締切通知を受け取りたい方へ

締切 3 週間前・1 週間前・前日にスマホへプッシュ通知するモバイルアプリを準備中です。アプリ公開時にお知らせするほか、記事更新通知も配信予定です。下のフォームからご登録ください。

最新の公募回は 公式サイトでご確認ください。

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