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治療院・接骨院・鍼灸院の補助金 2026年度|保険診療分は対象外

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この記事のまとめ

小規模事業者持続化補助金の公募要領は、補助対象外となる事業に「薬局・整骨院等の保険診療報酬が適用されるサービス」を、補助対象外となる経費に「保険適用診療にかかる経費(薬局、整骨院や鍼灸院等の保険診療で使用する機械や保険診療の宣伝も兼ねるチラシ等)」を挙げている。この2つの記載は〈一般型〉第20回・〈創業型〉第4回のどちらの公募要領にもあり、機械とチラシの両方に保険診療の線が引かれている。そのため申請は、自費で提供するメニューの販路開拓に寄せて組み立てることになる。〈機械装置等費〉の「対象となる経費例」には「高齢者・乳幼児連れ家族の集客力向上のための高齢者向け椅子・ベビーチェア」があり、待合の椅子は集客の文脈で読める。院内の工事は〈委託・外注費〉で、「対象となる経費例」に「店舗改装・バリアフリー化工事」「利用客向けトイレの改装工事」が挙がる。〈ウェブサイト関連費〉の対象例には「顧客管理システムの構築」がある。〈広報費〉と〈ウェブサイト関連費〉は補助金交付申請額の上限がどちらも30万円(税込)で、その区分のみによる申請はできない。タオル・シーツは消耗品として補助対象経費に認められない経費に挙げられている。補助上限は〈一般型〉50万円(インボイス特例で50万円、賃金引上げ特例で150万円の上乗せ)、〈創業型〉200万円(インボイス特例で50万円の上乗せ)。

治療院・接骨院・鍼灸院で補助金を調べると、他の業種のガイドには出てこない条件に突き当たります。 小規模事業者持続化補助金の公募要領が、補助対象外となる経費として「保険適用診療にかかる経費(薬局、整骨院や鍼灸院等の保険診療で使用する機械や保険診療の宣伝も兼ねるチラシ等)」を名指ししているためです。機械にもチラシにも同じ「保険診療」の線が引かれているため、設備投資と集患施策のどちらを中心に据える場合でも、最初にこの線引きを確認することになります。 この記事では、その線引きを起点に、施術に使う機器をどの経費区分で見るのか、院内の改装や集患のチラシ・ホームページがどう扱われるのかを、公募要領の記載を引きながら整理します。 最終的な可否は公募回と事業計画の内容で変わるため、申請前に必ず公式サイトと商工会議所・商工会でご確認ください。

治療院で使える持続化補助金は 2 タイプ

持続化補助金の対象経費は「機械装置等費、広報費、ウェブサイト関連費、展示会等出展費(オンラインによる展示会・商談会等を含む)、旅費、新商品開発費、借料、委託・外注費」の 8 区分です。治療院の投資はこのうち〈機械装置等費〉〈委託・外注費〉〈広報費〉〈ウェブサイト関連費〉に分かれて計上されます。

治療院・接骨院・鍼灸院で使える持続化補助金 2 タイプ 比較
制度補助上限額補助率対象備考
持続化〈一般型〉50 万円(インボイス特例で 50 万円、賃金引上げ特例で 150 万円の上乗せ)2/3(賃金引上げ特例のうち赤字事業者は 3/4)小規模事業者全般(個人事業主を含む)すでに開業している院の設備投資・集患施策。開業から年数が経っていてもこちら
持続化〈創業型〉200 万円(インボイス特例で 50 万円の上乗せ)2/3開業日・特定創業支援等事業の支援日とも 1 年以内開業にあわせて院内を整える場合。一般型より補助上限額が大きい

数値は持続化〈一般型〉第 20 回 / 持続化〈創業型〉第 4 回の公募要領を出典としています。公募回ごとに改定される可能性があるため、申請前に必ず個別記事および公式サイトで最新情報をご確認ください。 公募要領は一般型が創業型と同時に申請できないと定めているので、創業型の要件を満たすかどうかを先に確認するのが順序として効率的です。

補助対象者は小規模事業者で、公募要領は「商工会及び商工会議所による小規模事業者の支援に関する法律」に基づき業種ごとに従業員数で線を引いています。「商業・サービス業(宿泊業・娯楽業除く)」は常時使用する従業員の数 5 人以下です。公募要領は「常時使用する従業員の数」について「会社役員や同居の親族従業員は含まれません」としています。

保険診療にかかる経費は「対象外」に名指しされている

この制度で治療院がまず確認すべきなのは、公募要領が2 箇所で保険診療に触れている点です。

1 つ目は「補助対象外となる事業」。「国が助成(国以外の機関が、国から受けた補助金等により実施する場合を含む)する他の制度(補助金、委託費、公的医療保険・介護保険からの診療報酬・介護報酬、固定価格買取制度等)と同一又は類似内容の事業」として、次の例が挙げられています。

デイサービス・介護タクシー等の居宅介護サービス事業者で介護報酬が適用されるサービス、薬局・整骨院等の保険診療報酬が適用されるサービス

2 つ目は「補助対象外となる経費」。「上記(3)①から⑧に掲げる経費においても、下記に該当する経費は対象となりません」と前置きしたうえで、「①国が助成するほかの制度を利用している事業と重複する経費」に次が挙げられています。

保険適用診療にかかる経費(薬局、整骨院や鍼灸院等の保険診療で使用する機械保険診療の宣伝も兼ねるチラシ等
  • 除外されているのは事業者ではなく「サービス」と「経費」です。本記事が参照している持続化補助金〈一般型〉第 20 回・〈創業型〉第 4 回の公募要領で整骨院・鍼灸院に触れているのはこの 2 箇所で、どちらも対象を 「保険診療報酬が適用されるサービス」「保険適用診療にかかる経費」と書いています。
  • 2 つの記載は〈一般型〉と〈創業型〉の両方にあります。開業直後で創業型を検討する場合も、同じ線引きを前提に計画を立てることになります。
  • 「補助対象外となる経費」の節は経費区分をまたいで働きます。公募要領がこの節を「①から⑧に掲げる経費においても」対象とならないと定めているため、 計上する経費区分を選び直すことで保険診療にかかる経費を対象にする、という組み立て方はできません。
  • 計上した経費の内訳にも影響します。公募要領は同じ節で「計上されている経費の大半が補助対象外である場合、補助事業の円滑な実施が困難であるとして、不採択・採択取消になりますのでご注意ください」としています。

計画は「自費で提供するメニューの販路開拓」に寄せる

公募要領は補助対象を「策定した『経営計画』に基づいて実施するもの」とし、補助対象となる経費の条件として「使用目的が本事業の遂行に必要なものと明確に特定できる経費」を挙げています。保険診療の線がある以上、どの自費メニューをどう伸ばすのかを先に決め、そこから必要な設備・工事・広報を積み上げる順序になります。

  • 区分経理が前提です。公募要領は「補助事業を行うにあたっては、当該事業について区分経理を行ってください」とし、 補助対象経費を「当該事業に使用したものとして明確に区分できるもので、かつ証拠書類によって金額等が確認できるもののみ」としています。 保険診療分と自費分が同じ院内で発生する以上、記帳の段階から分けておくほうが実績報告の負担が軽くなります。
  • 「通常の事業活動」との切り分けも問われます。〈機械装置等費〉には「通常の事業活動のための費用、単なる取替え更新の機械装置等の購入は補助対象外です」という定めがあり、 〈広報費〉にも「単なる会社のPRや営業活動に活用される広報費は、補助対象外です」という定めがあります。
  • 「売上げにつながることが見込まれない事業」は対象外です。「補助対象外となる事業」には「本事業の終了後、概ね 1 年以内に売上げにつながることが見込まれない事業」も挙げられています。

施術に使う機器は〈機械装置等費〉で見る

機器の購入は〈機械装置等費〉です。公募要領はこの区分を「補助事業の遂行に必要な機械装置等の購入に要する経費」と定義しています。 まず押さえておきたいのは、本記事が参照している〈一般型〉第 20 回・〈創業型〉第 4 回の公募要領には、施術ベッドや電気治療器といった治療院固有の機器名が、「対象となる経費例」にも「対象とならない経費例」にも記載がないことです。判断材料になるのは一般の規定と、次の例示になります。

「対象となる経費例」に挙げられているのは次のとおりです。

高齢者・乳幼児連れ家族の集客力向上のための高齢者向け椅子・ベビーチェア/衛生向上や省スペース化のためのショーケース/生産販売拡大のための鍋・オーブン・冷凍冷蔵庫/新たなサービス提供のための製造・試作機械(特殊印刷プリンター、3Dプリンター含む)/自動車等車両のうち「減価償却資産の耐用年数等に関する省令(昭和 40 年大蔵省令第 15 号)」の「機械及び装置」区分に該当するもの(例:ブルドーザー、パワーショベルその他の自走式作業用機械設備)
  • 待合の椅子は例示に含まれています。「高齢者・乳幼児連れ家族の集客力向上のための高齢者向け椅子・ベビーチェア」は、用途が集客力向上と添えられた形で挙げられています。待合の環境を整える投資を検討しているなら、この例示が最も近い足がかりになります。
  • 「単なる取替え更新」は対象外です。「対象とならない経費例」に「単なる取替え更新であって新たな販路開拓につながらない機械装置等」があり、 補助対象経費として認められない経費にも「老朽化した既存機械の取替え費用」が挙げられています。 使っている機器の買い替えそのものではなく、それによって新しく何を提供するのかが問われます。
  • 汎用品も対象外に挙げられています。「自転車・文房具等・パソコン・事務用プリンター・複合機・タブレット端末・WEB カメラ・ウェアラブル端末・PC 周辺機器(ハードディスク・LAN・Wi-Fi・サーバー・モニター・スキャナー・ルーター、ヘッドセット・イヤホン等)・電話機・家庭用電気機械器具・その他汎用性が高く目的外使用になりえるもの」が並びます。
  • 単価 50 万円(税抜き)以上は処分制限財産です。補助事業が終了して補助金の支払を受けた後も、一定の期間は処分(補助事業目的外での使用、譲渡、担保提供、廃棄等)が制限されます。 処分には事務局の承認が必要で、承認を得ずに処分すると交付規程違反により補助金交付取消・返還命令(加算金付き)の対象になります。
  • 中古品には別の条件が付きます。補助対象として認められるのは「購入単価が 50 万円(税抜き)未満のものであること」と 「2 者以上の中古品販売事業者から同等品について見積(見積書、価格表等)の取得」を満たした場合で、 中古品購入では購入金額に関わらずすべて 2 者以上からの見積が必要です。理由書の提出による随意契約での購入は認められません。 修理費用も補助対象経費として認められません。

院内のバリアフリー化・トイレ改装は〈委託・外注費〉

工事は物の購入ではないので〈委託・外注費〉です。「対象となる経費例」には次が挙げられています。

店舗改装・バリアフリー化工事利用客向けトイレの改装工事/製造・生産強化のためのガス・水道・排気工事/移動販売等を目的とした車の内装・改造工事/(補助事業計画の「Ⅰ.補助事業の内容」の「3. 業務効率化(生産性向上)の取組内容」に記載した場合に限り)従業員の作業導線改善のための従業員作業スペースの改装工事/インボイス制度対応のための取引先の維持・拡大に向けた専門家(税理士、公認会計士、中小企業診断士等)への相談費用
  • バリアフリー化工事とトイレ改装が名指しされています。高齢の利用者が通う院で導線や段差を見直す工事は、この 2 つの例示に直接あたる可能性があります。
  • 自宅兼院は住宅部分が除かれます。「対象とならない経費例」の筆頭は「補助事業で取り組む販路開拓や業務効率化に結びつかない工事(単なる店舗移転を目的とした旧店舗・新店舗の解体・建設工事、住宅兼店舗の改装工事における住宅部分、既存の事業部門の廃止にともなう設備の解体工事など)」です。
  • 増築は「不動産の取得」に当たると対象外です。「建物の増築・増床」や「小規模な建物(コンテナハウス等)の設置」など不動産の取得に係る費用が対象外に挙げられ、 公募要領は該当判定を(ア)外気分断性(イ)土地への定着性(ウ)用途性の3 つの要件すべてを満たすものとしています。
  • 内訳が不明な見積は通りません。「『諸経費』などの委託・外注に係る内訳が不明な費用」が対象外に挙げられています。工事業者には内訳を分けた見積を依頼してください。
  • 相見積と処分制限を確認します。公募要領は発注先(委託先)の選定について「発注総額(1 件あたり)が 50 万円超(税込)を要するものについては、2 者以上から見積を取り、より安価な発注先(委託先)を選んでください」としています。相見積は必ず補助事業者自身が別々の企業から取得することが求められます。また「店舗改装において 50 万円(税抜き)以上の外注工事を行う場合等」は処分制限財産に該当します。

工事全般の対象/対象外の切り分けは 店舗改装・リフォームの補助金ガイド に、開業のタイミングでそろえる設備は 開業時に買う設備の補助金ガイド に用途別で整理しています。

チラシ・看板は「保険診療の宣伝も兼ねていないか」で分かれる

集患のための広報は〈広報費〉です。公募要領はこの区分を「パンフレット・ポスター・チラシ・インターネット広告・SNS 広告等を作成および広報媒体等を活用するために支払われる経費」と定義し、次を「対象となる経費例」に挙げています。

チラシ・カタログの外注や発送/新聞・雑誌等への商品・サービスの広告/看板作成・設置/試供品(販売用商品と明確に異なるものである場合のみ)/販促品(商品・サービスの宣伝広告が掲載されている場合のみ)/郵送、インターネットを介した DM の発送/インターネット広告、バナー広告の実施/インターネットでのプレスリリース配信/電子パンフレット作成/商品・サービスの宣伝のための画像や動画作成/SNS広告、運用代行費/街頭ビジョンやデジタルサイネージ広告への掲載
  • 治療院では「保険診療の宣伝も兼ねるチラシ等」が対象外です。上の例示に「チラシ・カタログの外注や発送」があっても、内容が保険診療の宣伝を兼ねていれば補助対象外の経費として名指しされている側に入ります。 広報の設計段階で、どのメニューを訴求するチラシなのかをはっきりさせておく必要があります。
  • 院の PR そのものは対象になりません。公募要領は「補助事業計画に基づく商品・サービスの広報を目的としたものが補助対象であり、単なる会社のPRや営業活動に活用される広報費は、補助対象外です(例えば、販路開拓に繋がる商品・サービスの名称や宣伝文句および事業者名等が付記されていないもの)」としています。
  • 対象外の例示も具体的です。「商品・サービスの宣伝広告を目的としない広告・看板・会社案内パンフレット作成・求人広告」「名刺」「金券・商品券」 「チラシ等配布物のうち未配布・未使用分」「補助事業期間外の広告の掲載や配布物の配布」が挙げられています。 刷った枚数ではなく配った枚数が問われる点は、実績報告の準備に影響します。
  • 上限 30 万円(税込)・単独申請不可です。公募要領は「広報費のみによる申請はできません。必ず、ほかの経費と一緒に申請してください」とし、 「当経費の補助金交付申請額の上限は 30 万円(税込)です」としています。

ホームページ・顧客管理システムは〈ウェブサイト関連費〉

ホームページやシステムは〈広報費〉ではなく〈ウェブサイト関連費〉です。公募要領は「販路開拓等を行うためのウェブサイトや EC サイト、システム(オフライン含む)等の開発、構築、更新、改修、運用をするために要する経費」と定義しています。

オフライン含むシステム開発/顧客管理システムの構築/アプリケーション開発/業務効率化のためのソフトウェア/販路開拓等のための特定業務用ソフトウェア(精度の高い図面提案のための設計用 3 次元CADソフト、販促活動実施に役立てる顧客管理ソフト等)/商品販売のためのウェブサイト作成や更新/効果や作業内容が明確なウェブサイトの SEO 対策/商品販売のためのウェブサイトに掲載する宣材写真の制作費用
  • 顧客管理は 2 か所で例示されています。「顧客管理システムの構築」と「販促活動実施に役立てる顧客管理ソフト」が、それぞれ別の例として挙げられています。
  • 上限 30 万円(税込)・単独申請不可は広報費と同じです。公募要領は「ウェブサイト関連費のみによる申請はできません。必ず、ほかの経費と一緒に申請してください」とし、 「当経費の補助金交付申請額の上限は 30 万円(税込)です」としています。
  • 既存ソフトの更新料は対象外です。「対象とならない経費例」に「既に導入しているソフトウェアの更新料」「家庭および一般事務用ソフトウェア」 「ウェブサイトおよびシステムに関連するコンサルティング、アドバイス費用」 「補助事業期間内に運用に至らなかったホームページ・ランディングページ」が挙げられています。
  • 契約期間が補助事業期間を越える場合は按分です。「契約期間が補助事業期間を越えるソフトウェア使用権を購入する場合は、按分等の方式により算出された補助事業期間分のみ補助対象となります」と定められています。
  • 50 万円(税抜き)以上で作成・更新すると処分制限財産に該当することがあります。公募要領はこの区分について、制限の長さを「一定の期間(通常は取得日から 5 年間)」と記載しています。

申請の進め方

治療院に特有の注意点は「保険診療にかかる分を計画から外す」ことと「交付決定前に発注しない」ことの 2 点です。機器の入れ替えや内装工事は納期の都合で先に契約したくなりますが、交付決定通知を受ける前の発注・契約・購入・支払い(前払い含む)は補助対象外です。

  1. ステップ 1: 保険診療にかかる分と自費の分を分けて計画を立てる

    公募要領は補助対象外となる事業に「薬局・整骨院等の保険診療報酬が適用されるサービス」を、補助対象外となる経費に「保険適用診療にかかる経費(薬局、整骨院や鍼灸院等の保険診療で使用する機械や保険診療の宣伝も兼ねるチラシ等)」を挙げている。機械とチラシの両方に保険診療の線が引かれているため、自費で提供するメニューのどれを伸ばすのかを先に決める。

  2. ステップ 2: 買う物と発注する工事を経費区分に振り分ける

    対象経費は機械装置等費・広報費・ウェブサイト関連費・展示会等出展費・旅費・新商品開発費・借料・委託・外注費の8区分。院内の改装工事は〈委託・外注費〉、機器の購入は〈機械装置等費〉、ホームページや顧客管理システムは〈ウェブサイト関連費〉と計上先が分かれるため、購入する物と発注する工事を最初にリスト化して分ける。

  3. ステップ 3: 〈広報費〉〈ウェブサイト関連費〉の上限と単独申請不可を織り込む

    どちらも補助金交付申請額の上限は30万円(税込)で、その区分のみによる申請はできない。集患のためのチラシやホームページだけで組み立てず、ほかの経費と組み合わせた計画にする。

  4. ステップ 4: 見積の要件を先に確認する

    発注総額(1件あたり)が50万円超(税込)を要するものは2者以上から見積を取る。中古品は購入単価50万円(税抜き)未満のものだけが対象で、金額に関わらず2者以上の中古品販売事業者からの見積が必要。新品・中古品を問わず、(開業していない)個人からの購入やオークションによる購入は補助対象外なので、購入先を決める前に確認する。

  5. ステップ 5: 地域の商工会議所・商工会に相談する

    事業支援計画書(様式4)は、発行にあたり計画(様式2・3)等の内容について直接確認を受ける場合がある。申請受付締切より前に発行依頼の受付締切が設定されているため早めに相談する。

  6. ステップ 6: GビズID アカウントを取得する

    持続化補助金の公募要領は冒頭で「申請には『GビズIDプライム』のアカウント取得が必要です」としたうえで、申請先の項で電子申請システムの利用にGビズIDプライムもしくはGビズIDメンバーのアカウントが必要としている。公募要領は「アカウントの取得には数週間程度を要します」としているため未取得なら早めに登録する。既に取得済みでも登録情報が古い場合は最新化してから申請する。

  7. ステップ 7: 電子申請システムから申請する

    申請は電子申請システムでのみ受け付け、郵送での申請は一切受け付けない。商工会議所・商工会が発行する事業支援計画書(様式4)と併せて申請する。

  8. ステップ 8: 採択 → 交付申請 → 交付決定後に発注する

    交付決定前に発注・契約、購入、支払い(前払い含む)を実施したものは補助対象外。展示会等への出展の申込みだけは交付決定前でも対象になりうるが、請求書の発行が交付決定日以後である必要がある。

つまずきやすいポイント

  • 保険診療分を含んだまま計画を出してしまう: 「保険適用診療にかかる経費」は補助対象外の経費に名指しされており、この節は 8 区分のどれで計上しても働きます。加えて「計上されている経費の大半が補助対象外である場合」は不採択・採択取消になると定められているため、計画段階での切り分けがそのまま採否に影響します。
  • タオル・シーツを備品として計上してしまう: 補助対象経費として認められない経費に「消耗品(名刺、文房具、インクカートリッジ、用紙、はさみ、テープ類、クリアファイル、無地封筒、OPP・CPP 袋、CD・DVD、USB メモリ・SD カード、電池、段ボール、梱包材、タオル、シーツ、化粧品の購入など)」が挙げられています。同じ項には「応接室のソファや従業員が使用する事務机の購入費用」もあります。
  • 〈広報費〉〈ウェブサイト関連費〉だけで組み立ててしまう: どちらも上限 30 万円(税込)で、その区分のみによる申請はできません。集患施策を中心に考える場合ほど、ほかの経費と組み合わせた計画が必要になります。
  • 区分経理を後回しにする: 公募要領は「補助事業を行うにあたっては、当該事業について区分経理を行ってください」とし、補助対象経費を「当該事業に使用したものとして明確に区分できるもので、かつ証拠書類によって金額等が確認できるもののみ」としています。 保険診療分と自費分が同居する治療院では、最初から分けて記帳しておくのが安全です。
  • 様式 4 の発行に時間がかかる: 必須書類である事業支援計画書(様式 4)は、発行にあたり計画(様式 2・3)等の内容について直接確認を受ける場合があり、 申請受付締切より前に発行依頼の受付締切が設定されています。工事業者や機器販売店の見積取得と並行して早めに相談を始めてください。
  • 公募回ごとに要件が変わる: 補助上限額・特例・様式・締切はいずれも公募回ごとに改定される可能性があります。本記事の数値は公開時点の公募回を起点としているため、申請前に必ず公式サイトで最新の公募要領をご確認ください。

本サイトからできること

本サイトでは、治療院の設備投資・集患施策に使える持続化補助金を含む主要補助金の公募開始・締切を追いかけています。 公募回ごとに締切が変わる制度なので、次の受付回を逃さないための通知をご用意しています。

よくある質問

接骨院や鍼灸院でも小規模事業者持続化補助金に申請できますか?

公募要領は「補助対象外となる事業」に「国が助成(国以外の機関が、国から受けた補助金等により実施する場合を含む)する他の制度(補助金、委託費、公的医療保険・介護保険からの診療報酬・介護報酬、固定価格買取制度等)と同一又は類似内容の事業」を挙げ、その例として「薬局・整骨院等の保険診療報酬が適用されるサービス」を示しています。あわせて「補助対象外となる経費」にも「保険適用診療にかかる経費(薬局、整骨院や鍼灸院等の保険診療で使用する機械や保険診療の宣伝も兼ねるチラシ等)」が挙げられています。本記事が参照している〈一般型〉第20回・〈創業型〉第4回の公募要領で整骨院・鍼灸院に触れているのはこの2箇所で、いずれも除外の対象を「保険診療報酬が適用されるサービス」と「保険適用診療にかかる経費」としています。自費で提供するメニューの販路開拓として計画を組み立てられるかが分かれ目になるため、申請前に地域の商工会議所・商工会にご相談ください。

施術ベッドや電気治療器の購入は補助対象になりますか?

本記事が参照している持続化補助金〈一般型〉第20回・〈創業型〉第4回の公募要領には、施術ベッドや電気治療器といった治療院固有の機器名は、〈機械装置等費〉の「対象となる経費例」にも「対象とならない経費例」にも記載がありません。判断材料になるのは一般の規定のほうで、〈機械装置等費〉は「補助事業の遂行に必要な機械装置等の購入に要する経費」とされる一方、「通常の事業活動のための費用、単なる取替え更新の機械装置等の購入は補助対象外です」と定められています。「対象とならない経費例」にも「単なる取替え更新であって新たな販路開拓につながらない機械装置等」「その他汎用性が高く目的外使用になりえるもの」が挙げられ、さらに保険診療で使用する機械は補助対象外の経費に名指しされています。既存機器の更新ではなく、新しく提供するメニューの販路開拓にどう結びつくのかを補助事業計画で説明できるかが要点になります。

集患用のチラシやホームページの費用は対象になりますか?

〈広報費〉は「パンフレット・ポスター・チラシ・インターネット広告・SNS広告等を作成および広報媒体等を活用するために支払われる経費」で、「対象となる経費例」に「チラシ・カタログの外注や発送」「看板作成・設置」「インターネット広告、バナー広告の実施」などが挙げられています。ただし治療院では「保険診療の宣伝も兼ねるチラシ等」が補助対象外の経費に名指しされている点に注意が必要です。加えて公募要領は「補助事業計画に基づく商品・サービスの広報を目的としたものが補助対象であり、単なる会社のPRや営業活動に活用される広報費は、補助対象外です」としています。ホームページは〈ウェブサイト関連費〉で、「対象となる経費例」に「商品販売のためのウェブサイト作成や更新」「顧客管理システムの構築」などがあります。〈広報費〉〈ウェブサイト関連費〉は補助金交付申請額の上限がどちらも30万円(税込)で、その区分のみによる申請はできず、必ずほかの経費と一緒に申請する必要があります。

待合室やトイレのバリアフリー工事は使えますか?

〈委託・外注費〉の「対象となる経費例」に「店舗改装・バリアフリー化工事」「利用客向けトイレの改装工事」が明記されています。一方「対象とならない経費例」には「補助事業で取り組む販路開拓や業務効率化に結びつかない工事(単なる店舗移転を目的とした旧店舗・新店舗の解体・建設工事、住宅兼店舗の改装工事における住宅部分、既存の事業部門の廃止にともなう設備の解体工事など)」が挙げられているため、自宅兼院の場合は住宅部分が除かれます。発注総額(1件あたり)が50万円超(税込)を要するものは2者以上から見積を取る必要があり、店舗改装において50万円(税抜き)以上の外注工事を行う場合等は「処分制限財産」に該当して、補助事業が終了し補助金の支払を受けた後も一定の期間は事務局の承認なしに処分できません。承認を得ずに処分すると交付規程違反により補助金交付取消・返還命令(加算金付き)の対象になります。なお待合の椅子については〈機械装置等費〉の「対象となる経費例」に「高齢者・乳幼児連れ家族の集客力向上のための高齢者向け椅子・ベビーチェア」があります。

施術で使うタオルやシーツの購入は対象になりますか?

公募要領は補助対象経費として認められない経費に「消耗品(名刺、文房具、インクカートリッジ、用紙、はさみ、テープ類、クリアファイル、無地封筒、OPP・CPP袋、CD・DVD、USBメモリ・SDカード、電池、段ボール、梱包材、タオル、シーツ、化粧品の購入など)」を挙げており、タオルとシーツはこの例示に含まれています。同じ項には「応接室のソファや従業員が使用する事務机の購入費用」「老朽化した既存機械の取替え費用」も挙げられています。日々の消耗品や備品の買い替えは自己負担になる前提で資金計画を立て、補助事業計画には販路開拓につながる投資を組み込んでください。

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次回締切: 2026-12-15
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小規模事業者持続化補助金〈創業型〉2026年度

日本商工会議所・全国商工会連合会が実施する『小規模事業者持続化補助金〈創業型〉』第4回(2026年度)を創業層の視点で整理。一般型との違い・補助上限額・必要書類・特定創業支援等事業の事前利用要件を解説。申請受付は2026年11月5日〜12月15日17:00。

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エステ・ネイル・まつエク・リラクゼーション・整体/治療院・カウンセリング・ヨガ/ピラティス・学習塾・各種教室など、個人事業主が多い小規模サービス業が活用できる国の主要 4 制度を、設備・機器の入れ替え/内装改装・個室化/集客・予約・顧客管理/省人化・客単価アップの 4 シーン別にマッピング。施術ベッド・エステ機器・ネイルデスク・UV ライト・整体ベッド・ヨガマット・ピラティスマシン・予約システム・顧客管理(カルテ)SaaS・POS レジ・キャッシュレス端末などの設備を、持続化〈一般型〉・〈創業型〉・ものづくり・デジタル化・AI 導入のどの経費区分で申請できるかを横断比較し、補助上限・補助率・対象外経費まで公募要領ベースで整理しました。

国の補助金デジタル庁 jGrants 等

美容室・理容室向け補助金 ガイド 2026

美容室・理容室(個人事業主・小規模事業者)が活用できる国の主要 4 制度を、設備の入れ替え/内装改装/集客・予約システム/省人化・客単価アップの 4 シーン別にマッピング。シャンプー台・セット椅子・パーマ機・ヘアスチーマー・オートシャンプー・POS レジ・キャッシュレス端末などの設備を、持続化〈一般型〉・〈創業型〉・ものづくり・デジタル化・AI 導入のどの経費区分で申請できるかを横断比較し、補助上限・補助率・対象外経費まで整理しました。

国の補助金デジタル庁 jGrants 等

補助金 完全比較ガイド 2026

個人事業主・副業・起業準備層の視点で、本サイトが扱う 5 つの主要補助金(デジタル化・AI導入/ものづくり/持続化〈一般型〉/持続化〈創業型〉/東京都創業助成事業)を補助上限・補助率・対象・締切で横断比較。30 秒で「自分に合う制度」が見つかるフローチャート付き。

国の補助金日本商工会議所・全国商工会連合会

開業時に買う設備の補助金 2026年度

開業時にそろえる設備は補助金の対象になるのか。小規模事業者持続化補助金の公募要領が対象例として名指ししている設備と、対象とならない経費例に挙げている設備を突き合わせて整理します。申請時点で開業していない創業予定者は補助対象外、交付決定前の発注も対象外という順序の制約、中古品を購入する場合の条件、〈一般型〉と〈創業型〉の補助上限額の違いまで、個人事業主が開業のタイミングで迷いやすい論点をまとめました。

国の補助金中小企業庁・認定市区町村 等

起業・創業の補助金 ガイド 2026

個人事業主・副業からの開業・創業1年以内の方に向けて、起業・創業で使える補助金を『国/都道府県/市区町村の3層』と『特定創業支援等事業の横串』で整理。市区町村のワンストップ相談・創業塾(特定創業支援等事業)を受けて証明書を取得すると、会社設立時の登録免許税の軽減、信用保証の創業関連保証の利用開始の前倒し、日本政策金融公庫の創業向け融資の優遇、小規模事業者持続化補助金〈創業型〉の申請要件充足、という横串がつながる仕組みを、橿原市・鈴鹿市の実例と東京都・大阪府の創業助成を交えて解説します。

自治体東京都

東京都の補助金・助成金 2026まとめ

東京都内の個人事業主・小規模事業者・副業事業者が使える補助金・助成金を、①国の制度②東京都独自の制度③23区・多摩地域の区市町村独自の制度の3層で整理。東京都創業助成事業や東京都中小企業振興公社の支援メニュー、区市町村別の補助金窓口の探し方まで、個人事業主目線でまとめました。

自治体大阪府 / 大阪産業局

大阪府の補助金・助成金 2026まとめ

大阪府内の個人事業主・小規模事業者・中小企業が2026年度に使える補助金を『国の補助金』『大阪府・大阪産業局の補助金』『市町村独自の補助金』の3層で整理。大阪産業局の海外出願支援・AI・IoT開発・現場スマート化補助金の対象と補助額、大阪府全域と大阪市内限定の違い、大阪商工会議所のサポートまで公式情報をもとに解説します。